『宇宙色の鼻』の料理ができるまで

こんにちは!

新潟市中央区古町通にあるフレンチレストラン『宇宙色の鼻』は、フレンチレストランでは珍しいオープンキッチンのカウンター8席のみの小さなお店です。





ホテルイタリア軒より徒歩2分

9番町の小路を入ったところにあります。


『肉山新潟』や『練馬鳥長・新潟』などを運営する株式会社DawnDishProjectの記念すべき1号店で、元々はカジュアルなイタリア料理を出すお店でしたが、2年前に新しいシェフを迎え入れ完全予約制のフレンチレストランへとリニューアルしました。



その小さなお店を切り盛りするのは、大海貴人シェフ。彼は18歳で料理の道を目指し、日本を代表するフレンチレストラン「オテル・ドゥ・ミクニ」などで20年近く修行を積み、地元に戻り日本料理の職人である兄から技術を学んだ後、宇宙色の鼻の料理長となる。


彼は、今までの料理の経験から


“素材本来の旨味を引き出し、食材を重ねジャンルを超えた「美味い」を追求し、驚きと感動を与える料理の提供”


このコンセプト実現を目指して、日々料理に打ち込んでいる。


宇宙色の鼻は完全予約制でコース料理を振る舞っており、コースは2ヶ月に1回その都度テーマを設定してコース料理を作り上げています。


2019,3月4月コース

《大地のめざめ》


2020,1月2月コース

《温故知新》


こんなにもテーマも料理も独創的で華やか!

これらのテーマや料理はどのようにして出来上がっていくのか?

本日はその裏側を少しお見せしちゃいます。




Step1

〜〜四季折々の食材を知る〜〜


「料理のインスピレーションの源は色々あるが、最も具体的に完成品の料理が想像できるものが食材だ」


大海シェフは、新しいコンセプトや料理を作る際、食材探しからヒントを得るため、休日ともなると県内外問わずこだわりを持つ生産者の元へ出向いて行く。


「東京の一流店と言われる厨房で働いていた時は、超が付くほど一流の食材を毎日扱っていました。でも、生産者の方と直接お話ししたり、使いたい食材を自分で探すという機会は、全くありませんでした。」


そう語る彼の食材探しの休日は、実に楽しそうだ。

この日は佐渡市にあるルレクチェガーデン・TAKANOへ。



有機肥料と、手作業での受粉にこだわる高野さん。除草剤を使わずに、従来の4分の1まで間引きを行うことで、大きく健康的で味の濃いルレクチェができるのだそう。


またある日は西区赤塚にある「中原農園」へ。

微生物栽培や、柔らかい土作りを行うアグリオーガニカ農法で野菜作りを行っていると言う中原さんの柔らかく風味の強い「ごぼう」と、糖度12度の「冬人参」が気に入った。




「10代の頃から、ずーーっと料理をやってきているが、知らないことが沢山ある。直接目で見て、生産者の方の話を聞き、実際に食べてみると、本当に“美味しい!”って思う食材がいっぱいあります。料理のイマジネーションが湧きますね!」


豊栄にあるスプラウトファームにて

無添加・無科学肥料での栽培に拘り

希少で付加価値の高い野菜作りを

行っている渡邊さん(左)と。


無農薬かつ

綺麗な土と液肥を使用しているため

土臭いイメージのあるビーツも

クセがなく美味しい。


「特に地産地消とかそういう意味もなく全国の美味しい食材をと思って使っていましたが、新潟の食材を見に行くことが多く、今ではメニューの中でコレ!っていう食材のほとんどが新潟産です。」



「ミルクジェラートと

ルレクチェのコンポート」

高野さんのルレクチェに

阿賀野市・神田酪農の牛乳を使用した

甘み・酸味・苦味が一体となって

味わえるデセール。

まさに素材本来の旨味を引き出し

味を重ねる大海流。


「焼きごぼうのキャビア添え」

中原さんのごぼうに軽く下味をし

サッと火を通してキャビアの塩味を

足した。

シンプルでもごぼう本来の旨さが

引き出された一品。



「マグロのグリル 冬人参のソース」

佐渡産の脂ののったメジマグロの

皮目を香ばしく焼き上げ、

マグロの持つ脂と酸味を中原さんの

糖度12度の人参ソースの甘みで

調和させています。

『パリッ、ジュワ』と最高です!


「寒ブリとビーツのミルフィーユ」

佐渡産の寒鰤の旨味を

粉末醤油で引き立て

渡邊さんのビーツの食感を活かし

白ワインビネガーの酸味を足して

ミルフィーユ状にしました。

旬の寒ブリの脂、

酸味を最大限に生かした料理に

仕上がっています。




Step2

〜〜コースのテーマ選定〜〜


一皿目から最後の皿が出るまでの一貫したストーリーが欲しかった


「コースのスタートから最後まで、串刺しになるものが欲しかったんです。なので、毎回テーマを決めてコース料理を作り上げていきます。」


テーマを設定する事で、想像力を働かせ料理を創作することができると言う大海シェフ。


これまでのテーマは

《deconstruction-脱構築-》から

《ジンテーゼ》《HATSUNATSU》

《波に千鳥》と

独創的で多岐に渡る。


テーマや料理作りは平田店長も加わり、意見を交換し合いながら造り上げていくのだそう。


「根本的なこと、そもそも論を徹底的に考え、話し合うのが重要なんです。

日本料理ってなんだ?フランス料理の定義ってなんだ??って。」


「季節の食材、新潟の風土、料理の歴史、様々な事からヒントを得てテーマを決めます。実際テーマ考えるのが一番大変です(笑)」



テーマが決まると頭の中でストックされているレシピや経験、生産者の方がファーっと浮かび、料理のレシピが出来上がっていくそうです。


「でもテーマに縛られすぎて(笑)、テーマの為に料理を考えてしまう時があって、いつもその料理旨いの?って自分に問いかけながら、料理を作りますね。」




Step3

〜〜メニューの試作と試食〜〜


「テーマまで考え終わると、あとは頭にあるレシピを料理にしていく作業、簡単です。」


と話すシェフ。

テーマが決まったらほとんどコースのメニューは出来上がっているそうで、今度は会社の本部のスタッフも交えて試食会が行われていきます。




「実際に作って食べてもらい、様々な意見をいただきながら料理を完成へと向けていく。この作業が一番楽しいです!」




試食会はコース全ての料理が”美味い!”となるまで繰り返し行われていきます。




こうして、宇宙色の鼻のコース料理は完成されます。

最後に過去のコース料理をご紹介します。


《ジンテーゼ》での一品

「蝦夷鹿と酒盗のファルシ」

山のものと海のもの。

北海道産蝦夷鹿の生ハム,

カツオの内臓の塩辛「酒盗」,かぶを

組み合わせたそれぞれの食感が楽しい一皿。




《HATSUNATSU》での一品

「サクラマスのタルタル」

最盛期を迎える佐渡産のサクラマスを使用。

スダチの爽やかな香りが

初夏の到来を感じさせてくれる一皿。




《波に千鳥》での一品

「佐渡牛のレーシュ」

希少な佐渡牛と、

長岡産長茄子を組み合わせた

メイン料理。

脂の融点が低く柔らかい肉質の佐渡牛と、肉厚に切った柔らかくジューシーな揚げ茄子に絡ませるソースは、

沼垂・百川味噌の米味噌と

阿賀野産の黒イチジクを使用。

ほのかな甘味と味噌のコクをより

際立たせた一皿。


「“産地をめぐる”などは分かりやすいけど、“テーマを考える”などは一見料理と関係ないって思われるかもしれません。季節や食材、それを繋ぐ一貫したテーマを考え、元々ある料理を参考にしてその美味しい理由を徹底的に考えたり、もしかしたらお客様の普段の生活からしたらどうでもいいようなことを、僕たちは徹底的に考え抜いて一つの料理を作り上げていきます。そうやって、出来上がった料理にやっと少し価値が出てくると思うんです。決して安いお店でないので、余白の部分というか料理にまつわる全てを考え抜く。“料理や、料理を提供する事”にとことん拘りをもって、やっと少し(お客様に)伝わるんだと思っています。」


決して驕らず謙虚に料理に向かう大海シェフの人柄が滲み出てきます。



「僕が求められているのは単純です。美味しい料理を作り、驚きや感動を与えること。」


大海シェフの料理は斬新で創造的な料理が多いが、全く難しい料理じゃない。

単純に美味しい。


さて、3月4月の新コースが完成した。新コーステーマは「ジェルミナシオン」(フランス語で「芽吹き」を意味)

長く静寂な冬が終わり、雪が溶けて水が湧き出し、様々な植物が芽吹き出す春。新たな生命とエネルギーが生まれ出す季節をイメージしたと言う、シェフ渾身のコース料理を味わいながら『宇宙色の鼻』でおいしいひと時を過ごしませんか?






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