新潟市古町通が松茸の香りに包まれた夜があります。

10月6日。フレンチレストラン『宇宙色の鼻』に『割烹 樋山』の熊木シェフを迎え、秋の味覚・松茸をふんだんに使った料理を振る舞う会、その名も【『割烹 樋山』×『宇宙色の鼻』スペシャルコラボディナーを振る舞う会】が開催されました。


この日のコースはなんとお一人様45,000円。
しかし、高価格なディナーにも関わらず、予約受付開始からすぐに2部制・計16のお席が満席になったと言います。
『割烹 樋山』の知名度、注目度もさることながら集まっている方たちは新潟最強のフーディー達といった感じです。
初めに『樋山』の紹介を少し。
『割烹 樋山』は埼玉県川口市に店を構える名店です。
熊木シェフの審美眼に叶った最高級の食材のみが取り揃えられ、その人気は東京都内や全国各地から味の肥えた美食家たちが足繁く通うほど。
タレント・グルメエンターティナーのフォーリンデブはっしーさん。

グルメブロガーのミトミえもんさん。

『樋山』の代名詞は何と言っても松茸です。

予約日前日に収穫された新鮮な国産松茸のみを使用し、料理人の間では”日本一うまい松茸は、築地でも豊洲でもなく樋山に集まる”とも言われているのです。
「樋山の松茸を使わせて欲しい!」と依頼が絶たず、有名外資系高級ホテルや、東京都内の超有名レストランともコラボレーションを行ってきた熊木シェフ。
イタリアンの鬼才・山田宏巳シェフ×中華の新星・山野辺仁シェフによる企画
「樋山×イタリアン×中華」。

『テストキッチンH』×『樋山』などなど。

※グルメマニア・じきの職歴さんのブログよりお借りしています。
『宇宙色の鼻』の大海シェフと平田店長もお店に伺っては「いつか新潟にも!いつか宇宙色の鼻にも!」と猛アプローチを重ね、この度有り難くオファーを引き受けてくださいました。

熊木シェフは後にこう言います。
「凄い人とコラボする時はちょっとの会話だけで内容が決まるが、宇宙色の鼻の大海シェフともそれが出来た。献立が決まったのはものの一瞬でしたよ。苦労?!苦労なんてなかったですよ。強いて挙げれば配送の際、茶碗蒸しの食器が割れてしまったくらい(笑)彼の味付けは松茸と合わさった時にどうなるかがちゃんと計算されていた。」
と。
こちらが当日振る舞われたお料理です。
【松茸のおひたし】
あんかけにして料理することが多い芋茎を敢えて冷たくし、冷たい中に松茸の風味を閉じ込めた『樋山』でいつも出しているという一品。

【松茸のコンソメスープ】
「大海シェフは松茸と合わさった時の味を計算して作ってくれた。」と熊木シェフが称賛したコンソメスープ。一口飲んだお客様からは感嘆の吐息が洩れていた。

【松茸のフラン】
卵の中に松茸のスープがもの凄く出るため、かまぼこや鶏肉など一切入れずに仕上げた松茸の茶碗蒸し。

【松茸のフライ】
油によって風味が逃げてしまうため天婦羅には向かない松茸を、パン粉をつけて風味を閉じ込めた。京都で松茸のフライと言ったらウスターソースだが、この日は大海シェフ特製の酸味の効いたソースで。

【焼き松茸】
産地や大きさによってランク付けされる松茸。
下から「小丸」「上丸」「特丸」の順に食べ比べを。



前日に収穫されたばかりのしっとりとした国産松茸を目の前で炭火焼き。
鼻からしびれるように抜けていく国産松茸ならではの芳香さがたまりません〜!!
【佐渡牛シャトーブリアンのロースト 傘焼き松茸の松露と共に】
レモンの代わりに松茸の傘の汁をジュ〜!と絞って.....
熊木シェフの提案で、青山や恵比寿の超有名なお肉屋さんもこの提供の仕方をしているのだとか!


【松茸と佐渡牛サーロインのすき焼き】
松茸を佐渡牛で巻いた低温しゃぶしゃぶ。
「火の入れ方はどうされますか?」とお客様一人一人にお好みを伺いながら作っていきました。



これを卵にくぐらせていただく。美味しいに決まっています!というか、なんという贅沢!!(笑)
お客様「美味しい〜!!佐渡牛の味が濃いと思いきや、松茸にボロ負けてしている!」
熊木シェフ「そうなんですよ!でもだからって安いお肉ならやらない方がいいんです。全く美味しくなくなっちゃう!」
なるほど.....!そんな興味深いトークと共に、皆さんお代わりが止まらない様子でした。
【デザート】
阿賀野産の白いちじくと、白根産のシャインマスカットを使ったデザートは「県外のお客様もいたので新潟の美味いフルーツを食べてもらいたい!」という大海シェフのこだわり。
特製のクリームソースと一緒に。

メニューにはなかったのですが、大海シェフが即興で作った松茸たっぷりのパスタも大好評でした。


松茸でパスタが見えません!驚
正に、前代未聞の超絶松茸フルコース!!
このメニューがものの一瞬、ツーカーで決まったと言うから驚きです。
当日の息もピッタリな熊木シェフと大海シェフ。


『宇宙色の鼻』平田店長との掛け合いも最高でした。

召し上がったお客様からは
「普段感動しない自分がスープを口に入れた瞬間大きな声が出ていた。どんどん自分の声が大きくなっていることに驚いた。」
「今まで天才シェフと呼ばれる所に何軒と行ってきたが、二人は別格だった。御見逸れしました!」
「全て美味しかった、びっくり仰天!また来年もありますよね?また絶対来ます!」
と嬉しい言葉をいただき、平田店長も感極まり何度も御礼の言葉を繰り返していました。

最後になりましたが、ご参加いただいた皆様本当にありがとうございました。
宇宙色の鼻は、最高の輝きをもつ旬の食材をフレンチの技法を基本とし、素材本来の味と美味しさを引き出したコース料理を提供するモダンフレンチの店です。
2ヶ月に一度テーマを設定し、コース料理を提供していますので、皆様も是非ご来店ください。
予約問い合わせ番号:025-225-3535
予約はお電話、またはホットペッパーからお願いします。
〜〜〜〜〜エピローグ〜〜〜〜〜
イベントを終えた3人の感想です。

皆様が喜ばれて帰って行かれたのですから大成功じゃないですか?それが一番肝心なことで、我々はその為にやっている。良く”松茸を採ろうと思ったきっかけ”を問われるのですが、年々採れなくなっているから。松くい虫の被害が凄いんです。美味しい松茸は採れる山や、松の樹齢で決まる。同じサイズでも南側の斜面の西陽が当たる所で採れた松茸は味が濃いんですよ。標高が低いと採れないって言うのは成長の早い常緑照葉樹が邪魔をして赤松が育たないから。今日食べてもらったのは標高1300mの所で採ったもの。標高が高いと常緑照葉樹がついていけないから、松林が残っているんです。まだ残っているうちに松茸の美味しさを届けたい。お客さんに”来年もやって下さい”と言っていただいたからには来年も来るしかないですね(笑)

今までも松茸を使うことはありましたが、こんなにたくさん扱うことは初めてでした。
中でも佐渡牛を焼いて、その上に炭火で焼いた松茸を絞る料理はシンプルながら斬新で凄く刺激を受けました。パスタは、熊木さんに松茸だけ渡されて「これでシンプルなパスタを作って欲しい。」と。もちろんそんなパスタ初めてですよ!でも「松茸とバターは凄く相性がいいから!」って。熊木さんはたくさんのフレンチシェフとコラボしているのでフランス料理のことも詳しかった。こんなに短い会話だけで話が伝わるのが楽しくて楽しくて.....。松茸は火を通し過ぎると柔らかくなって食感が失われると思ったので最初に松茸だけソテーして、フライパンに残った旨味も全て残さず生かしたかったのでパスタの茹で汁でこそげ取りました。本当に即興でしたがお客様に好評で嬉しかったですね。大先輩に松茸の扱い方や保存の仕方も教わり、今回のコラボレーションもとても勉強になりました。

たくさんのご予約とご来店、ありがとうございました。松茸尽くしのコースとあって今までにない高額のコースでしたので不安がなかったとは言えません。しかし、お客様の反応が凄く良くて、一口召し上がっては驚かれるその反応1つ1つがサプライズでした。お店を出た後もお客様同士がいつまでも今日の料理について話されていたのが嬉しかったですね。”安すぎる!”とまで言ってくださって、既に来年のご予約まで頂いてしまいました(照)熊木さんのプレゼン力がうちにはまだまだ部分なのでとても勉強になった。また来年、熊木さんとコラボレーションできるよう頑張りますので、これからも宇宙色の鼻の挑戦を楽しみにしていてください。
それぞれ拠点やジャンルは違っても、お客様に美味しい料理をご提供したいという気持ちは同じ。
また来年3人揃った姿を拝見したいものです。

最後まで読んで下さりありがとうございました。